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いざ!中村会長の学校へ!

急に暑くなった7月初旬、我らが中村会長の保健室訪問を敢行しました。

突然の保健室訪問の依頼にも快く「いつでもいいわよ〜」との二つ返事でOKをいただき、早速訪問です!
  


今日はなんと、朝8時から午後3時まで一日たっぷり、さながら一日教育実習生の気持ちです。駐車場に着くなり、中村先生と保健室登校の子どもたちがお出迎えをしてくれました。嬉しい!

 

まずは、校内を一周しながら、各クラスの朝の会の様子を確認。朝の支度が間に合わない子どもの支援にさりげなく入っていきます。不登校傾向の児童の出欠も確認します。
続いて一旦保健室に戻り、5人いる(!)保健室登校の子どもたちの一日のスケジュールを確認。一人一人自分の目標がきちんとあり、この子はこの段階だから、こうするとはっきりしています。(この目標も本人、親、担任、養護教諭などで話し合って決めています)1時間目が始まると教室へ向かう子、保健室で過ごしたいと担任に伝えにいく子、保健室で工作を始める子、読書を始める子、一輪車に乗る子、過ごし方はそれぞれです。

一輪車!?
そう、一輪車に乗っている子どもがいるのです。驚きましたが、そこにもルールはちゃんと存在しています。体調不良者やケガ人が来たら、やめる。片付けしなければ使わせない。保健室登校を行うということは、特別支援が必要な子どもを預かるということ。その子の特性や状況に合わせた過ごし方やルール、今必要なことを個々に応じて調整していく。それは、一見、一般常識や集団活動の観点からはかけ離れてしまう場合もあるかもしれませんが、それが特別支援なのだという事を今更ですが理解しました。また、そのような状態が必要である旨はもちろん全職員に伝えられており、共通理解の下で行われています。


  

2時間目頃、不登校傾向の児童が登校しました。「よくきたね。」と笑顔で迎えます。家庭の事情で朝食を食べてこられません。すると、職員室横にある部屋に連れていき、朝食代わりの食べ物を出します。これは誰が用意しているのですか?と尋ねると職員の寄付なのだそう。食事を済ますと、そこにある水道には、歯ブラシセットが置かれており、歯磨きをしてから教室に向かいます。このことはもちろん保護者も承知しています。

 

しばらくすると、保健室登校の一人の子どもが「今日は頭痛がするからもう帰りたい。家でゆっくりしたい。明日から頑張る。」と訴えました。朝からの様子を見ている中村先生は、さっき友達とうまくいかなかったことが原因ではないか、と判断します。よく話を聞くと、「周りの子たちがうるさいから嫌だ。帰りたい。」と言い始めました。彼は2時間ほど泣いたり、怒ったりしていましたが、中村先生は冷静です。彼の感情に振り回されることなく、じっくり冷静になるまで待ち、話していました。
そして給食の頃には、すっかり元気に戻り、もりもり給食を食べて、昼休みは真っ先に運動場へ駆け出していきました。

 

昼休みも終わり、5時間目が始まったころ、運動場からヘルプ要請が入ります。素早く駆けつけ、対応し、別室で中立な立場で子どもに話を聞き、手早く事情を把握していきます。ここで指導の一つでも入れたくなるところですが、それは生徒指導担当や担任の役目。状況把握し、それを管理職と担任に伝え、養護教諭としての対応がないのであれば、保健室へ戻ります。

 

5時間目の保健室では、教頭先生が保健室登校の子どもたちに算数を教えています。中には集中することが苦手で、運動場に出てしまう子どももいます。その傍らで、中村先生は午前中にあった保護者との面談をまとめ、今のその子どもの段階を確認し、その子に合った目標と目標達成のための振り返りシートを作成していました。
他の子の振り返りシートも見せていただいたのですが、1年前の結果から見てみると、とても心が落ちついて毎日学校に登校できていることがわかりました。大きな目標ではなく、あくまでもスモールステップです。こうして、子どもの様子に変化があらわれていることが、中村先生がしていることの成果ですね。

保健室には保健室ボランティアさんが来て下さっていました。この方は保護者の方で、週に2〜3回数時間保健室登校の子どもと関わってくださいます。この方と子どもたちの関係は、親子でもなく、教師と児童というのでもなく、どちらかというと年の離れた兄弟や親せきに近い感じでした。こんな関係がまた、子どもたちにいい影響があるのだろうな、と感じさせます。

 

そして、あっという間に下校時刻。一日がこんなにも早く過ぎる経験はなんだか久しぶり。

 

一日、学校を訪問させていただいて、思ったことがあります。
いつまでも、学校はこうでなくては、保健室はこうでなくては、養護教諭はこうでなくては、と考えていてはいけない。子どもを取り巻く社会の状況が変わり、子どものライフスタイルが変わり、その健康問題もめまぐるしく変わってきている中で、求められているものが変わってきて当然。それは、学校によって変わるものでもある。中村先生の学校でやっていることを他の学校でもしなければならないのか、といえばそれは違うわけです。しかしその中で、私の仕事はこれですから、学校ではそんなことできません、なんて固執していてはいられない。そして、養護教諭としても発信はもちろん続けなくてはいけませんが、固執してはいけない。自分がやりたいことと学校の状況を踏まえた上で、できることは違う。その学校に必要なこと、求められることをフレキシブルに対応することやフレキシブルに対応しようと思うこと自体が今の社会に必要なのだな、と強く感じました。

 

少しでも時間が空けば、「何か聞きたいことあればどうぞ。」と忙しい中でもこちらに気持ちを向けてくださいます。常に笑顔で歯切れがよくてパワフル。今回の訪問では、こんな中村先生のことがさらに好きになってしまいました。

中村会長、お忙しいところありがとうございました。大変勉強になりました!

(加藤)
 



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