「教えて達人」3月のまとめと4月のテーマ発表

新年度が始まりました!

スリッパメンバーも新たなチャレンジに挑んでいます。

チャレンジは苦しいけれど学びもたくさんあります。

そう思うことにして、一歩づつ進んでいます。

 

さて、教えて達人の3月のまとめと4月テーマの発表です。

 

3月のテーマはこちらでした↓

http://b.ibbs.info/sliper201803/

SLIPERのまとめはこちら↓

学校保健安全法には、学校における感染症の予防に関する規定があり、その主となるものは、出席停止と臨時休業である。その目的は、感染症の拡大防止にある。校長は、学校において予防すべき感染症にかかっている、かかっている疑いがある、またはかかるおそれのある児童生徒等に対して、出席を停止することができる1)とされています。そのため、今回の相談内容のように医者にいかなくても、校長は「かかっている疑いがある」「かかる恐れがある」ということで出席を停止することができます。
しかし、現実のインフルエンザの出席停止の運用方法はどうでしょうか。
産経ニュースインフルエンザ治った証明書「要」「不要」なぜ分かれる学校の対応http://www.sankei.com/life/news/180317/lif1803170001-n1.html(2018.3.17)という記事が出ています。これは、証明書の提出を求めない学校もあるという記事です。
このことから全国的に見ると医師からインフルエンザと診断され、医師からの証明書を提出した子どもに対してのみ、校長が証明書を根拠に出席停止としている訳ではないということが理解できます。
学校保健安全法の運用上は、医者に行かなくても学校長が出席を停止させることができます。
ほとんどの保護者は、子どもが発熱しインフルエンザが疑われる場合、休んで早く治って欲しい、他の子どもにうつしたくない、と考え、出席停止の制度を受け入れます。しかし、今回の保護者は、学校に行かせたいと考えているのですよね。なぜ、「病院に言っても仕方がない」と考えて、早く学校に通わせたいのかを掘り下げる必要があります。「仕方がない」のは、経済的に困窮していて病院に行くお金がないのか、仕事が忙しく病院に連れて行くことができないのか、仕事が休めず家に子どもを置いて置きたくないのか、病院には行かずとにかく自然治癒を好んでいるのか、子どもを可愛いと思えず病院に連れて行きたくないのか、勉強が遅れるので早く登校させたい、などなどが考えられますね。保護者にはゆっくり休ませたいけど、休ませられない理由があるのかもしれません。
今回の保護者は、「出席停止にならなくてもいい」と返答していますが、感染防止の目的で無理して登校しないことを伝える必要があるでしょう。しかし現実には、「登校させないでほしい」というメッセージが「登校させるな」と強く伝わってしまうと思わぬ保護者とのトラブルになりかねません。担任が説明し、保護者の了解が得られない場合は、養護教諭の出番だと思います。保健専門職として、養護教諭から母親に連絡をして事情を説明しましょう。
それでも、色々な家庭の事情で、無理して登校させる保護者は現実にはいます。その場合でも一番にその登校した子どもおよびクラスの子どもたちの健康・安全を守ることを考えなければいけません。病院に行く、行かないは保護者の判断になりますから、病院に行くことを勧めつつも、絶対に病院に行かなければ学校にきてはいけないということはできません。(学校長が出席停止を命じれば別ですが)体調が良くなるまで無理して登校しないでくださいとあきらめずに伝え、それでも、登校してきて、体調が悪い様子が少しでもあればすぐに早退させましょう。ただ保護者によっては迎えに来ることができない場合もあります。その場合は、他の子供との接触が避けられるよう教室で過ごさせず保健室で保護者が迎えにくるまで待たせましょう。その際も1時間しか休養させられない(多くの保健室は休養の目安は1時間となっている)と四角四面にルールを運用せず保護者の想いをくみとって接することが現実的だと思います。

1)学校において予防すべき感染症の解説 (文部科学省)


そして、4月のテーマの発表です↓

http://b.ibbs.info/sliper201804/

一人職だからこそ感じる焦り、皆さんも経験あるのではないでしょうか?

アドバイスをぜひ書き込んでください!

 



「教えて達人」2月のまとめと3月のテーマ発表

卒業式シーズンですね。

養護教諭の皆様は、成長した子どもたちを送り出すのは、寂しくもあり、嬉しくもあり・・・。

そんな複雑な気持ちを味わう季節ではないでしょうか。

 

さて、教えて達人の2月のまとめと3月のテーマ発表です。

 

2月のテーマはこちらでした。

http://b.ibbs.info/sliper201802/

【SLIPER】からのまとめは以下の通りです。

心身の健康面に働きかけることは養護教諭の職務であり、あなたの気づきはとても重要な視点だと思います。
中学校や高等学校に比べ、小学校では髪の色やピアスなどに対し、寛容なところが多いようです。中高生では身の回りのことは生徒自身の責任になりますが、小学生はまだ親の責任の範囲が大きいという考えがあるからでしょう。つまり、小学生と中高生では問題の意味が別のところにあります。中高生の校則に反する身なりは、生徒指導上の問題となります。それに対し、小学生では親の育った環境、考え方、子育て方針からくる、親の価値観のあらわれです。
身なりは「みんなと違う」という理由でいじめにつながる可能性もある問題です。慎重に取り組みたいですね。
昨今の親世代の規範意識や子育て能力の低さは問題視されています。身なりは、親の教育力の低さの現れと考えられる場合もあるでしょう。これからの学校は、親の教育力が低い場合、親を指導する役割も担って行くべきだと考えます。
そこで、まず、現状と背景を把握してみましょう。

・起きている具体的な健康問題は何か?または、起きそうな予測される具体的な健康問題は何か?
・本人はどう思っているのか(本人も茶髪・ピアスをしたいのか、親にされられて嫌なのか)。
・本人を取り巻く周囲の児の反応(アイツだけカッコつけてるなど)はどうか。
・他の保護者はどう見ているのか(地域でも浮いている家庭なのか・・)。

相談者の方は、毛染め、パーマ、ピアスなどの身体への危険性が気になっているとのことです。養護教諭として健康との関連から情報発信することは、親に必要な情報を与えるために必要でしょう。なかには健康への害という視点に気づいていない親もいるのではないでしょうか。毛染めパーマなどの健康への影響については、以下の本がよく知られています。
しかし、国際化が進み、多人種・多文化の子どもが学校にいる今、ピアスや毛染めが、その国のオシャレ、つまり身だしなみであったり、宗教上の理由であったりする場合もあります。保護者との面談の際には、こちらが捉えた健康問題を一方的に指導するのではなく、保護者の背景にある文化や価値観を尊重しつつ、気持ちを汲み取るようにしましょう。
こうした指導を行うにしても、校内の共通理解が必要になると思います。「校長が保護者の自由」と言っていても健康問題や周囲の児童からあきらかに浮いているなど、いじめの兆候があれば、学校全体で取り組むべき問題になります。現状を把握、分析した上で、自分の考えを管理職に伝えてみてはいかがでしょうか。

*岡村 理栄子(2016), おしゃれ障害 子どものうちに知っておきたい! (健康ハッピーシリーズ), 少年写真新聞社


 

そして、3月のテーマの発表です。

http://b.ibbs.info/sliper201803/

 

皆さんの悩んだ経験やご意見など、お待ちしています!



教えて達人12月のまとめと1月のテーマ発表

平成30年が始まりました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

教えて達人の12月のテーマはコチラでした。http://b.ibbs.info/sliper201712/

【SLIPERより】
子どもが学校管理下でケガをしたとき、特に2番の投稿者が書いてくださったように、一度にいくつものケガをしてしまったら、何科を優先して受診したらよいか迷いますね。
質問にあった巻き爪は外科、皮膚科、形成外科、じんま疹は皮膚科、内科、めまいは耳鼻咽頭科、神経内科、脳神経外科の受診が一般的です。また、深いすり傷の場合は外科ですが、捻挫、打撲、骨折などが疑われる場合は外科の中でも整形外科、顔面の骨折や大きな火傷などの場合は形成外科を受診するのが推奨されています。小さな傷や浅い傷、軽度のやけどなどは皮膚科でも診てくれます。
しかし、3番、4番の方の記載にあるように、地域にある病院の診療科や医師がどの範囲まで診察しているのかが受診病院を決めるポイントになると思いますので、他校の養護教諭や保護者からの地域の病院に関する情報収集を行うと良いですね。
東京都では医療機関案内サービス「ひまわり」(http://www.himawari.metro.tokyo.jp/qq/qq13tomnlt.asp)で、都内の医療機関の検索や電話での相談を24時間受け付けています。また、東京消防庁救急相談センター(http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-kyuuimuka/guide/main/index.html)では「#7119」の電話番号で、救急車を呼ぶべきか?自分で病院にいくべきか?など迷った時に医療チームに相談でき、緊急性に応じてそのまま救急車を手配したり、医療機関を紹介してくれます。
また、区市町村の健康課などに問い合わせると、症状から何科を受診したらよいか案内してくれたり、電話番号やシステムが違っても地域の消防署などに相談窓口を設けているケースもあります。自分の住んでいる地域に同様のサービスがないかも調べておくと、受診科を迷ったときに役立つと思います。
 


1月のテーマはコチラ http://b.ibbs.info/sliper201801/

 

皆様のご意見、おまちしています。

(加藤)



教えて達人8月のまとめと9月のテーマ発表

9月になり、急に涼しくなっていますね。気温の変化についていけません…。皆様はお風邪など召されていませんか?

 


8月の教えて達人のテーマはコチラでした↓http://b.ibbs.info/sliper201708/

【SLIPERより】
薬物乱用は、その本人だけの問題ではなく、社会全体の問題であることから、文科省から「薬物乱用防止教育の充実について(通知)」が出ています。
http://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/1297196.htm
また学習指導要領でも、取り扱うようにされています。よって、根拠となる通知や答申などを示した上で、管理職のからの協力を求め、可能であれば、同じ地区内の近くの高校の養護教諭から薬物乱用防止教室を実施しての効果が分かるような生徒の感想の資料を頂き、提示し、保健体育の授業やHR活動ではなく、なぜ薬物乱用防止教室が必要か、職員会議等を通して説明してみると良いと思います。
「保健教育」ステップ2集団への働きかけ4にあたります。
薬物乱用防止教室を開催するに当たっては、まずは学校薬剤師に相談してみる。そして、近隣の警察に相談するなど専門家の力を借りるのが良いと思います。薬学部のある大学でも講師派遣をしてくれるところもあるはずです、相談してみましょう。
「保健教育」ステップ3の集団への働きかけ6にあたります。
だからと言って講師に丸投げするのではなく、生徒の実態などに応じて、希望する話の内容を校内できちんと検討した上で講師に伝え、講話の時間内で教員からの話も交え、講師と教員が一緒に指導をするという姿勢も大切です。一度きりの講演で終わるのではなく、その講話内容を踏まえた保健の授業や、HR活動に繋がるようにすることも効果的です。
前年度のうちに予算計上し、学校保健計画に組み込み、保健の授業だけでなく、専門家や保護者、地域ぐるみの活動に発展させると、なお薬物乱用問題の深刻さと社会における取組の重要性を実感してもらえるのではないでしょうか。
「保健教育」ステップ4の集団への働きかけ2にあたります。

 


9月のテーマはこちら↓http://b.ibbs.info/sliper201709/

みなさんのご意見、お待ちしています!

投稿はコチラから・・・ http://b.ibbs.info/sliper201709/

 

(加藤)

 



教えて達人7月のまとめと8月のテーマ発表

夏休み、猛暑が続いていますが、皆様いかがお過ごしですか?

また、豪雨の被害があちこちで発生しており、とても心配です。被害に遭われた方におかれましては心よりお見舞い申し上げます。

 

7月の『教えて達人』のテーマはこちらでした↓ 

http://b.ibbs.info/sliper201707/

【SLIPERより】
 このような状態で今まで熱中症が出なかったのはラッキーだっただけです。近年の日本は温暖化し長くて暑い夏が続いているし、子どもたちの体もエアコンに慣れて暑さに弱いというように変わってきていることを熱中症への理解が不足している教員たちに根気強く伝えていくことが大切です。また、その際に基準値を超える暑さの中で運動を行うことの危険性を事例やデータなどを用いて伝えていくことも必要でしょう。

学校によっては、体育や部活動の時間のみならず、朝のホームルームで保健委員が天気予報を利用して注意喚起をしたり、職員朝礼で保健主事が考査後の体力低下時に運動を行う危険性について注意喚起などを行うなどの取組みを行っています。
また、場合によっては学校薬剤師に安全な運動環境について助言していただいたり、下記のようなサイトを参考にして、熱中症の危険を予測して運動を行うことを繰り返し伝えていきましょう。

 環境省の熱中症予防情報サイト http://www.wbgt.env.go.jp/
 環境省の熱中症予防声かけプロジェクト http://www.hitosuzumi.jp/
 気象庁の高温注意情報http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/kouon/index.html
 消防庁の熱中症情報 http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/fieldList9_2.html

でも、危険性を重々承知した上で、熱中症を鑑みながら体育や部活動を継続する場合は、体育館に乾球温度計、湿球温度計を用意し、常に温度のチェックを行い、水分補給や休憩の取り方をアドバイスして徹底していかなければなりません。そして、体調に異変が見られたら、体育や部活動を止めるという勇気を子どもたち自身が身に付いていけるような指導を行いましょう。
 


8月のテーマはこちら↓

 

あなたの投稿をお待ちしています!

投稿はこちらから→ http://b.ibbs.info/sliper201708/

 



教えて達人6月のまとめと7月のテーマ発表

6月のテーマはコチラでした↓

http://b.ibbs.info/sliper201706/

まとめはこちら↓↓


【SLIPERより】
 子どもが学校に来たいと思っていることをつかめている、これは、お子さんとの間にきちんと信頼関係が築けている証拠で、支援の第一歩だと思います。健康相談のスキルラダーのステップ2「子供の会話からニーズを把握できる」にあたります(参照:健康教室9月号.p54-60)。現状を変えていくためには、さらに高いステップのスキルが求められます。ステップ3「子どもの家庭環境や文化的背景を理解し、多機関と協働してチームとして支援できる」、「困難な健康課題を持つ子どもに対して支援計画を立案できる」を目指します。そのためには、こんなことから始めてはどうでしょうか。

・校内委員会を直ちに立ち上げてもらう。そのために、子どもの状況をまとめ、支援の必要性を明確にする。
・B君の生活時間を聴取し、夜更かしがないか、食事は摂れているかを確認し、朝起きられる習慣作りのポイントを探る。
・スクールソーシャルワーカーと、保護者への接触方法および支援の方向性を相談する。
・経済状態、これまでの生活の様子を民生委員と情報交換し、福祉関係の支援の必要性の有無を検討する。
・姉が通っており、進学先ともなる中学校と情報を共有する。
・朝の時間に学級でドッジボールをするなど、遅刻を防ぐために学級集団ができる方策を提案する。

ネグレクト、虐待も視野に入れ、子どもの話を丁寧に聞き、子どもの生活環境に適した支援計画を作成することを目指します。
小学校卒業後も継続した支援が必要な家庭だと思われます。子どもの将来までを見据え、必要な支援が継続して受けられる体制作りをするための連携・調整ができる力をつけましょう。


7月のテーマはこちら↓
投稿はこちらからどうぞ→http://b.ibbs.info/sliper201707/
あなたなら、どうしますか?
皆様からのご意見、お待ちしています。


「教えて達人」5月のまとめと6月のテーマ発表

5月のテーマはこちらでした↓↓

http://b.ibbs.info/sliper201705/

まとめはこちら↓↓


【SLIPERより】
ここでポイントになるのは、公平性と緊急性です。
公平性の側面で考えた場合、全体の奉仕者であるべき教員が個人的な連絡先を伝えることは、特定の個人を特別扱いしたと受け取られるようなことにもなりかねません。筆者の周囲でも聞いてみますと、ラインやメールなどの個人的な連絡先のやり取りは禁止になっている学校が多いようです。しかし、部活動顧問や担任教員は緊急連絡用として連絡先を教えている場合もあるようです。いずれにしても、連絡先を教えることは十分な配慮と慎重さが求められるものです。
またこの件とは離れますが、かつて、LINEを通じたわいせつ事件が問題となったこともあり、教師と生徒間のメールなどによる私的連絡は禁止とした県や管理職による承認や保護者の同意が必要とされた県もあります。「教育公務員特例法」にもある通り、公序良俗に反する行為は公務員としての信頼失墜行為にあたります。「スクールハラスメント」防止に関わる団体によれば、子どもと教師との関係を「密室」に置かないことが大切だと指摘しています1)。
そして、緊急性という側面から考えた場合、まずは休日や夜中などにも緊急的に対応しなければいけないような家庭の問題について、その背景を探り、家庭も交えた話し合いやD男へのカウンセリングが必要でしょう。さらに何らかの方法でD男と連絡をいつでも取れる状況を作っておくことは必要ですが、養護教諭が個人的に連絡先を教えることは適切とは言えません。そこで、学校にはいつでも連絡してきてくれて構わないし、頼っていいけれど、学校のきまり・個人的なポリシーから連絡先を教えることはできない旨を伝えることがよいでしょう。
今回の件では、数日にわたる家出をしていることから、今後はD男を犯罪に巻き込まないためにも捜索願を警察に出すなど関係機関と協力した対策を保護者と話し合っておくことも必要になってくるでしょう。

1)岸井謙児「問われる教師の倫理観、生徒との「LINE禁止」は必要か?」JIJICO,
{emj_ip_}http://jijico.mbp-japan.com/2015/01/26/articles15226.html 2017.4.15確認


6月のテーマはこちら↓↓

投稿はこちらからどうぞ!→ http://b.ibbs.info/sliper201706/ 

皆様のご意見、お待ちしています。



「教えて達人」4月のまとめと5月のテーマ発表

4月のテーマはこちらでした↓↓

まとめはこちら↓↓


【SLIPERより】

文部科学省による「平成26年度学校基本統計調査報告書」1)から得られた学校(園)数と養護教諭数に対する配置率では、幼稚園で12,905園0.03倍、小学校で20,852校1.04倍、中学校で10,557校1.00倍、中等教育学校で51校1.51倍、特別支援学校で1,096校1.67倍となっています。平成13年の教職員定数の改正2)にともない、児童数が851人以上の小学校及び生徒数が801人以上の中学校(中等教育学校の前期課程を含む)、特別支援学校においては小学部及び中学部の児童及び生徒数が61人以上の場合、2人の養護教諭等を配置できるよう複数配置基準が引き下げられました。また、3学級未満の小中学校(中等教育学校の前期課程を含む)と幼稚園・高等学校は、養護教諭等の配置に関して法律条文に掲載されていない2)ため、学校数=養護教諭数ではありませんが、幼稚園では養護教諭の配置がほとんどされていなく、特別支援学校では複数配置が進んでいることが分かります。
また、日本学校保健会による「保健室利用状況に関する調査報告書(平成23年度調査結果)」3)によると、小学校では9.7%、中学校11.5%、高等学校28.4%(幼稚園・中等教育学校・特別支援学校のデータはなし)が複数配置となっています。
インターネット検索で「養護教諭」「複数配置」と入力すると、「悩み」・「辛い」・「課題」・「不仲」・「メリット」・「いやだ」とキーワード入力補助で出てきます。そのような状況から、質問者さんと同じように複数配置で悩んでいる養護教諭が多いのだと推測できます。
複数配置に関わる文献を概観すると、‖弍は臨機応変に行う、¬魍篳担をしている、と大きく二つに分けられます。臨機応変に対応するパターンでは、来室した子どもの希望に沿うようにしていたり、留守にならないように工夫しています。役割分担をしているパターンでは、業務ごとに分けたり、学年で分けていたり、男女一人ずつ配置されている場合は性の特性を生かした役割分担をしているなど様々です。
また、複数配置でよかった例として、心に余裕ができる、多様な問題に複数で対応できる安心感がある、心強いなどがあり、男女一人ずつ配置されている場合は、異性の意見を聞く機会ができることや、多様化する子どものニーズに対して男女両方の視点を活かして対応できると言った記述が見られました。
回答の中にもあったように、じっくり話し合うことが必要なのではないでしょうか?「臨機応変に対応する」パターンでも、よく考えれば役割分担をしているように捉えられます。そして、複数配置であるということは一人ではなく「組織で仕事をしている」ことになると考えられます。「組織」であることを自覚し、打ち合わせを綿密に行うこと、ルールを決めること、また先に勤めていた人や経験の長い人がリーダーシップをとっていくことが必要です。養護教諭は一人職といわれるように「保健室の中で組織で動く」経験が少ないですから、意識して行動しなければならないでしょう。
目の前にいる子どもの発育発達のために、養護教諭が二人いることを有効活用して仕事を進められるようにしましょう。

1)文部科学省「平成26年度学校基本調査報告書(初等中等教育機関専修学校・各種学校編)」pp34-35,pp60-73,pp114-131,pp176-193,pp352-375,pp444-453,pp494-531 2014
2)「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律 第8条第2項、第12条」必携学校小六法 協同出版 p105-106 2011
3)公益財団法人日本学校保健会「保健室利用状況に関する調査報告書(平成23年度調査結果)」p3 2013
http://www.gakkohoken.jp/books/archives/150


5月のテーマはこちら↓↓

http://b.ibbs.info/sliper201705/

 

こんな経験ありますよねー。

投稿お待ちしています!



「教えて達人」3月のまとめと4月のテーマ発表

3月のテーマはこちらでした↓↓

まとめはこちら↓↓


【SLIPERより】
ズバリ、身だしなみを整えてあげるべきでしょう。
家庭でやるべきことであっても、現実にできていない子どももいます。それを臭うほどの子どもに気づいていながら放置することの方が問題です。放置すればひいきどころかいじめの原因になります。
1944年発行の小山安江 養護訓導の記録にはこのような文章があります。『爪をきれいにして、手をよく洗うと気持ちがいいでせう。これからは、いつでも爪切りにいらっしゃい。そして、いつでもいい気持ちでいましょうね。「爪まで切ってやらなくても、、、。」という人もあるが、2、3回切ってやれば子どもたちは、後は自分で切るようになるのだ』とあります。養護教諭が昔から何を大事にして働いてきたかがよくわかる記録です。あなたが洗濯をし、清潔な衣類を身につける姉妹は、将来、自分で洗濯をし、清潔な衣類を着る子どもになるでしょう。
時代と共に子どもの健康問題は変化し、私たちの仕事は変わって行きます。しかし、子どもに寄り添うという原則は変わっていません。
また、学校は勉強だけを教えるところではありません。「教育は人格の完成を目指す」(教育基本法)のです。倉橋惣三教授(東京女子高等師範学校)は昭和18年・帝国学校衛生会監修の学校衛生で、養護の意義として「養護は学校教育そのものである」とし、身体を護ることによって訓練と教授の効果をあげるのではなく児童の身体を養護するそのこと自体が学校の本務と述べています。ですから、養護教諭に限らず、教師は子どもを養護することは当然のことです。
養護教諭は、子ども自身に健康を守っていく力をつけることが仕事です。そのために、子どもの話をよく聞くこと、観察することをまず行います。観察は子ども自身の身だしなみだけでなく、発育、発達面、保護者の養育力の状況(経済面・保護者の関わり方など)も含めて、幅広く行っています。このような観察を踏まえて、対策を考え、働きかけているのです。今回は、養護教諭が、子どもの身だしなみを整えることを行なっていますが、それのみにとどまらず、学校全体で組織的に対応すること、ネグレクトとして児童相談所などの外部機関と連携するなども大事だと思います。今回の相談者は、きっと自分の判断だけで洗濯をしているのではなく、担任や管理職とも相談しながら、この姉妹には身だしなみを整えることが必要と判断し、教育の一環として行なっているのだと思います。養護教諭は洗濯係という意味ではありません。教師として誰がやってもいい仕事なのだと思います。今回の相談者の場合は、養護教諭がやっていますが、もちろん担任がやってもいいでしょうし、その点については学校全体で役割分担し、姉妹を支援していくことが大切だと思います。
先輩の養護教諭は、保健室では、単に、救急処置、ベッドで休養させる、健康診断をするというような医療的な内容にとどまった仕事の仕方をしているのかもしれません。教育者としての使命を行なっていないのであれば残念ですが、これだけではわからないので、今度、やるべきでないと言われたら「先輩だったらどうしますか?」と聞いてみると先輩の考えがもっとわかっていいのではないでしょうか。
(参考文献 四訂養護概説)


4月のテーマはこちら↓↓

http://b.ibbs.info/sliper201704/

 

複数の養護教諭がいたらいいのになぁと思う反面、このように2人だとうまくいかないという話もよく聞きます。

ご自身の体験をお聞かせください。

投稿お待ちしています!



「教えて達人」2月のまとめと3月のテーマ発表

2月のテーマはこちらでした。↓↓

まとめはこちら↓↓


【SLIPERより】養護教諭が部活動の指導者として校務を任ぜられることについて
最近の「部活動の顧問をしたくない教員が増えている」「ブラック部活動顧問」などのニュースを目にする中で、自ら部活動顧問を担当したいというのは意欲的ですね。養護教諭が部活動の顧問をしている学校は多数あります。しかし、望んで担当しているのか、命令により担当させられているのかは、地域や学校の規模、学校の部活動への取組み方などによって大きく違います。


部活動の位置づけ
1 中学校現行学習指導要領(平成20年〜)では、中央教育審議会答申において、部活動が「中学校教育において果たしてきた意義や役割を踏まえ、教育課程に関連する事項として、学習指導要領に記述することが必要」と指摘されたことを受け、部活動の意義や留意点、配慮事項等を規定している。
------------------
中学校学習指導要領
● 総則第4の2
(13) 生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動については、スポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際、地域や学校の実態に応じ、地域の人々の協力、社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行うようにすること。

● 第2章 各教科
第7節 保健体育
第3 指導計画の作成と内容の取扱い
(2) 第1章総則第1の3に示す学校における体育・健康に関する指導の趣旨を生かし、特別活動、運動部の活動などとの関連を図り、日常生活における体育・健康に関する活動が適切かつ継続的に実践できるよう留意すること。
--------------------------

中学校における部活動は、教育課程外の活動であるものの、学校教育活動の一環として、大きな意義や役割を果たしていると同時に、法律(学習指導要領)の中でもその重要性や価値が積極的にうたわれた。

2 部活動による体罰から生徒が自殺
平成24年12月、大阪桜宮高校の部活動(バスケットボール部)において、主将の男子生徒(17)が、顧問による体罰を苦に自殺をした。
それを受けて、文部科学省は「運動部活動の在り方に関する調査研究協力者会議」を招集、平成25年5月には「運動部活動でのガイドライン」を早急に作成し、教育委員会や各学校に通知をした。体罰を根絶するとともに、部活動を指導する際に考慮すべき基本的な事項、留意点がまとめられた。 具体的な記述も目立つ。
(以下、まとめ。下線はSLIPERによる)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
3 部活動の学校教育における位置付け、意義、役割等について
”活動は学校教育の一環として行われるものである。
部活動は、スポーツの技能等の向上のみならず、生徒の生きる力の育成、豊かな学校生活の実現に意義を有することが望まれる。
自主的、自発的な活動の場の充実に向け、地域の特色を生かして取り組んだり、必要に応じて連携したりすることが望まれる。

4 部活動での指導の充実のために必要と考えられる7つの事項
仝槎笋龍軌だけに運営、指導を任せず、学校組織全体で運動部活動の目標、指導の在り方を考える。 
各学校、運動部活動ごとに適切な指導体制を整える。3萋阿砲ける指導の目標や内容を明確にした計画を策定する。
づ切な指導方法、コミュニケーションの充実等により、生徒の意欲や自主的、自発的な活動を促す。
テ体的、精神的な負荷や厳しい指導と体罰等の許されない指導とを区別する。
最新の研究成果等を踏まえた科学的な指導内容、方法を積極的に取り入れる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

特に4,任蓮部活動は顧問の意欲に支えられるところが大きいため、目標、方針等の作成や日常の指導では、健康管理、安全確保、栄養管理等の観点から、体育教師、養護教諭、
栄養教諭等の専門的知見を得ることが効果的であるとされている。
→養護教諭は目標や方針の作成の際、専門的知見が求められている(特定の部活動に限らない)

4い任蓮各教科等での思考力・判断力・表現力等の育成とそのための言語活動の取組と合わせて、部活動で生徒が主体的に自立して取り組むための言語活動への取り組みが期待されている。
→部活動で各教科の身に付けたい力の補強が求められている。

4イ任蓮学校、指導者、生徒、保護者の間での十分な説明と相互理解を図ること、生徒の年齢、健康状態、心身の発達状況、技能の習熟度、場所的、時間的環境、安全確保、気象状況等を総合的に考えた科学的、合理的な内容、方法により行うよう明示されている。
→生徒、保護者へのあらゆる観点からの説明が顧問には求められている。

4Δ任蓮∋愼骸圓蓮効果的な指導に向けて、自分自身のこれまでの実践、経験にたよるだけでなく、指導の内容や方法に関して、大学や研究機関等での科学的な研究、数値等で科学的根拠が得られたもの、新たに開発されたものなど、スポーツ医・科学の研究の成果を積極的に習得し、活用することが求められている。また、そのために、研修や講習の場に出向いていくことが望まれ、各学校は指導者がこれらの研修等への参加する配慮や支援を要請している。学校内や地域の研究会などで、顧問の教員同士で共同して研究したり、研究成果を情報共有したりしていくことも望まれます。
→顧問には、専門的な研究や他校の顧問同士との研鑽が求められている。
→学校がそれを支援することも課せられている。

2 養護教諭の職務内容等について(下線 SLIPER)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
● 学校教育法
第28条 小学校には、校長、教頭、養護教諭及び事務職員を置かなければならない。
7 養護教諭は、児童の養護をつかさどる。

● 保健体育審議会答申(昭和47年)
養護教諭は、専門的立場からすべての児童・生徒の保健及び環境衛生の実態を的確に把握し、疾病や情緒障害、体力、栄養に関する問題等、心身の健康に問題を持つ児童生徒の指導に当たり、また、健康な児童生徒についても健康の増進に関する指導のみならず、一般教員の行う日常の教育活動にも積極的に協力する役割を持つものである。

● 保健体育審議会答申(平成9年)
(養護教諭の新たな役割)
(略)養護教諭は、児童生徒の身体的不調の背景に、いじめなどの心の健康問題がかかわっていること等のサインにいち早く気付くことのできる立場にあり、養護教諭のヘルスカウンセリング(健康相談活動)が一層重要な役割を持ってきている。養護教諭の行うヘルスカウンセリングは、養護教諭の職務の特質や保健室の機能を十分生かし、児童生徒の様々な訴えに対して、(中略)心や体の両面への対応を行う健康相談活動である。(中略)養護教諭については、現代的課題など近年の問題状況の変化に伴い、健康診断、保健指導、救急処置などの従来の職務に加えて、専門性と保健室の機能を最大限に生かして、心の健康問題にも対応した健康の保持増進を実践できる資質の向上を図る必要がある。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(1) 昭和47年の審議会答申では、日常の教育活動に協力することが確かにうたわれているが、平成9年の答申では、明らかに養護教諭としての専門性に関して資質の向上が求められている。(児童生徒の様々な訴えや表れにより求められる専門性、対応力は変化していく)

(2) 平成20年の中教審答申に基づき、日本学校保健会は平成24年、養護教諭の役割・職務を示すこととなった。冒頭、
・学校保健活動の推進に当たり、養護教諭が中核的な役割を果たしており、現代的な健康課題の解決に向けて重要な責務を担っていること。
・養護教諭の特質として、健康の保持増進に係る職務が広範囲に及んでいること。
・地域性や各学校の実情で、一律とは行かない面もあること。
が述べられている。 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
養護教諭の職務内容
1 学校保健情報の把握に関すること
(1)体格、体力、疾病、栄養状態の実態
(2)不安や悩みなどの心の健康の実態 等
2 保健指導・保健学習に関すること
〔個人・集団対象〕
(1)心身の健康に問題を有する児童生徒の個別指導
(2)健康生活の実践に関して問題を有する児童生徒の個別指導
〔集団対象〕
(1)学級活動やホームルーム活動での保健指導
(2)学校行事等での保健指導
〔保健学習〕
保健学習への参加・協力
3 救急処置及び救急体制に関すること
4 健康相談活動に関すること
5 健康診断・健康相談に関すること
定期・臨時の健康診断の立案、準備、指導、評価 等
6 学校環境衛生に関すること
(1)学校薬剤師が行う検査の準備、実施、事後措置に対する協力
(2)教職員による日常の学校環境衛生活動への協力・助言 等
7 学校保健に関する各種計画・活動及びそれらの運営への参画等に関すること
(1)一般教員の行う保健活動への協力
(2)学校保健委員会等の企画運営への参画 等
8 伝染病の予防に関すること
9 保健室の運営に関すること
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

昭和47年の答申では「一般教員の行う日常の教育活動にも積極的に協力する役割を持つ」とされているが、日本学校保健会の記述では、「教育活動」を限定した書きぶりとなっている。

3 結論
部活動には、確かな教育観に加え、経験や教育的情熱に頼らない指導力の向上が求められている。今後、東京オリンピック・パラリンピックに向け、その求めはさらに加速されることだろう。
また、部活動には教育的価値や意義が大きいことから、教育活動の一環として位置づけられたのは、だれしもが納得するところである。その教育的効果の大きさゆえに、指導者には研修や研鑽が、管理職や学校の設置者には研修を受けさせる努力義務が求められている。
法律に拘束されつつも、地域や自校の実態に応じて、教育活動を計画するのは各学校である。そのため、校務分掌として部活動の顧問(指導者)に、養護教諭を位置づけ、養護教諭がその役割を担うことは、法的には問題ないと思われる。
しかし、養護教諭が、今後求められる職責の重さや複雑さを鑑みるとき、また部活動の顧問(指導者)が部活動において、子どもたちに、単に運動の技能の向上だけでない、身に付けるべき力を身に付けさせ、成果をあげるためには、養護教諭が養護教諭の仕事も十分に行い、更に部活も行うということは大変な職責となるだろう。
よって、養護教諭自身が、単にその運動種目が得意、やりたいという理由で引き受けない方が良いと考える。ですが、現実には養護教諭が部活の顧問を行なっている場合もあります。今回のSLIPERの見解は一つの見解であり、正解ではありません。一つの見解として参考にしてください。


3月のテーマはこちら↓↓

http://b.ibbs.info/sliper201703/

 

公平・公正・平等、養護教諭の仕事はどうあるべきか

ご自身の体験をお寄せください。

 

 



calendar
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< April 2018 >>
selected entries
categories
LINK

SLIPER
〜達人養護教諭への道
facebook

facebook始めました。
おもしろ研究所

ユーモアいっぱいの健康教育で健やかなこころとからだを創造するちいさな研究所です!
profile
archives
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM