教えて達人4月のまとめと5月のテーマ発表!!

Stay Homeの寂しいゴールでウィークが終わりましたが、皆様にはお変わりなくお元気ですか?

もうしばらく、休校が続く地域が多いようですが、そろそろ再開に向けた準備も始めないといけませんね。

ぜひ、そんな思いも掲示板に書き込んでみてください!

http://b.ibbs.info/sliper20200315/

 

さて、「教えて達人」コーナーの4月のまとめが掲載になりました。

養護教諭として支援目標を設定する際、その将来を見通す視点はとても大切です。その子の将来像、特性に合った仕事や生活を具体的にイメージしつつ、そこにつながる進学先も考慮し、今この子に身につけさせたい力は何であるかを考える必要があります。そのためには、様々な進学先、職業、支援を受けられる制度や資源についての情報は、養護教諭としても知っておくとよいでしょう。
昨今、小・中学校や大学における発達障害への理解や支援は広がってきています。しかし、高等学校についてはこれからという地域がまだあり、欠席が多く成績や内申がすぐれないという生徒にとって、高校入試は大きな壁となっているのが一般的です。
発達障害のお子さんの場合、特別支援学校高等部への進学を勧められることも多いようです。特別支援学校の高等部では、少人数で特性に合った支援を受けられるメリットがある一方、高校卒業の扱いにならないため、大学を受験するのが困難になるというデメリットがあります。
不登校のお子さんの進学先として通信制の学校が選ばれることも増えてきています。自分のペースに合わせて学べるのはいいのですが、自学自習が基本となるため、一人で学習を進めるのが苦手な場合は不向きです。
地域によっては、不登校や発達障害がある生徒も公立学校に入ることができるように入試体制を整えているところも出てきています。神奈川県や大阪府のクリエイティブスクールでは、学力検査や調査書の評定によらない入試を実施しており、入学後も少人数制で教育相談が手厚いなど、生徒一人一人が自分らしく学ぶための体制づくりを推進しています。
このように、高校の選択肢は一つではありません。地域の様々な高等学校の情報収集をするとともに、子どもの特性や将来への希望とそれにあった高校について、下記の観点を参考に整理してみてはどうでしょう。

・集団生活や自分で通学することが可能か
→集団に馴染めない、電車などでの通学が難しいなど対人関係に困難がある場合は、
通信制が合うことも
・高校の学習についていくことが可能か
→学習に困難がある場合は、普通高校や通信制は避けた方が良い
・高卒後、大学や専門学校への進学希望するか就職を希望するか
→進学を希望する場合は、私立・公立の普通高校に進むのが近道だが壁があることも
→就職を希望する場合は、特別支援学校から進んだ方が特性にあった職場につながりやすい

この生徒さんは、わざわざ小学校の保健室に相談に来てくれたのですから、その子どもの特徴、どんな力をつけさせ、どんな形で社会に送り出せば良いのか、を考えた上で、いくつかの選択肢を提案できるといいですね。しかし同時に、この生徒さんが、困難な進学という問題に立ち向かっていける力を失わないよう、自己肯定感を保てるような関わり、声掛けもして欲しいと思います。それは、養護教諭だからできることだと思います。
また、中学にうまく適応できていない生徒は、中学の先生との関係がこじれてしまっていて、自分の希望や思いをうまく伝えられない場合があります。中学の養護教諭と連携をとって、担任の先生にうまくつなぐことができるといいですね。


 

そして、5月のテーマはこちら↓

 

皆様の投稿をお待ちしています!



教えて達人3月のまとめと4月のテーマ発表!!

新型コロナウイルスの感染拡大で、先の見えない日々をお過ごしのことと思います。

子供たち、学校の職員、そしてご自身の健康を守るために、奮闘されている養護教諭の皆さん、

おつかれさまです。

教えて達人では、新型コロナウイルス対策についての意見交換の掲示板も設けています。

ぜひ、ご意見お寄せください。

http://b.ibbs.info/sliper20200315/

 

3月テーマは、こちらでした↓

そして、スリッパのまとめはこちらです↓


【SLIPERより】
困りごとがポロッと出るのが保健室です。保健室は子どもの実態を把握できる場であると共に、養護教諭は子ども達の実態をすぐさまつかむことができます。そのチャンスを逃さないようにしましょう。
まずは、頭ごなしに叱るのではなく、「言い出しにくいことをよく言ってくれたね」と、その勇気を認めましょう。女子生徒はあなたに言われなくても「あの時、下着姿で写真を撮りさえしなければ…」と後悔と自己嫌悪で苦しんだはずです。そこを更に叱ってしまっては、それ以上、あなたに何も話してくれなくなります。あなたに話してくれたということは、女子生徒があなたを信頼できる大人と判断してくれたのだから、その感謝を述べると共に女子生徒の辛い気持ちを受け止めましょう。
そして、これはあなたと生徒だけでいくら悩んでも解決する問題ではありません。児童ポルノ禁止法やリベンジポルノ防止法に抵触するため、これ以上画像が出回らないようにサーバー管理会社に削除要請をしましょう。以下にそのための相談窓口を紹介します。女子生徒が相談できるようにサポートしましょう。

・法務省 インターネット人権相談窓口 http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken113.html
・インターネット ホットラインセンター http://internethotline.jp/pages/about/index

すぐに削除できるとも限りませんので、専門的な対策が必要です。保護者にも伝えることに納得してもらい、ご家庭で警察に相談し、被害届の提出を検討してもらいましょう。
そして、予防も極めて重要です。今後、このような惨事が起きないよう、管理職や生活(生徒)指導主任とも協議・協力をし、学校としてセーフティー教室としてのSNS利用の指導や性教育等も検討していきましょう。その際に、法務省の「人権啓発ビデオギャラリー」(http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken96.html)が活用できます。ビデオに今回のような「下着姿の画像を送信してしまった事例」もあります。インターネットの急速な普及に伴い,中高生がインターネット上で深刻な人権侵害を受けることの増加の懸念もあります。養護教諭が情報を発信し、インターネット上における人権尊重やその安全な利用に関する教員の理解や関心を深め、加害者にも被害者にもならないような学校としての指導が必要です。


 

4月のテーマはこちらです↓

 

発達障害のお子さんたちの進学について、地域によって様々な工夫がされ始めています。

是非、皆さんの地域の状況を教えてください。

 

書き込みをお待ちしています!



新型コロナウイルスについてのご意見募集

皆様、新型コロナウイルス対策で、悪戦苦闘の日々をお過ごしのことと思います。

この「教えて達人」の掲示板でも、今回の問題に対する意見交換ができればと思い、専用掲示板を作りました。

http://b.ibbs.info/sliper20200315/

 

皆様の対策の現状や困っていること、お悩みや、うまく行った対策などについて、ぜひご自由にお書きください。

この困難を湯ご教諭の知恵と経験を結集して乗り切りましょう!

 

 

 



教えて達人2月のまとめと3月のテーマ発表

例年にも増して暖かい2月でした。

COVID19の影響でどの学校も対応に大変な日々を送られていることと思います。

 


さて、教えて達人2月のまとめです。http://b.ibbs.info/sliper202002/

設問

【SLIPERより】
養護教諭の意見の根拠を示す必要がありますね。
やった方がいい、そうではないと言い合っているだけでは、そばで聞いている人は、何を根拠に判断したらいいかわかりません。
週間医学界新聞(第3356号)には下記のように掲載されていました。
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03356_06

・インフルエンザワクチンの感染予防効果は100%ではない。
・インフルエンザ肺炎のリスクを減らす、高齢者の急性心筋梗塞の発症リスクを減らす、基礎疾患のない就労者(18−64歳)において仕事の病欠を43%減らすことも示されている。
・集団免疫と言って、集団の中でワクチンを打っている人の割合が高ければ高いほど、感染の広がりが小規模で済むことがわかっている。
・インフルエンザワクチンの予防接種で完全に感染を予防することは不可能だが、個人の感染予防以外の恩恵は多い。
・接種するかどうかは個人お意見も尊重されるが、医療従事者は自身が暴露するリスクが高い、と書かれており、これは医療従事者を教職員に読み替えることができる。

上記のような理由から、予防接種を推奨していきましょう。

しかし、もう一つ、問題があります。私たちは根拠を示したからと言って行動が変わるというわけではないのです。正論を言っても、感情的になって反発されるということだってありますよね。行動経済学では人間の「感情によって合理的な判断が歪む」と言われています。

そこで、根拠を示すのも重要ですが、この30年間インフルエンザにかかっていないという事実を大事に捉え、本人に「すごいですね」「どうしたらかからないでいられるんですかなど聴き出すことで、行動変容を目指すということも効果があるかもしれません。
 


続いて3月のテーマ発表です。

設問

投稿はこちら→http://b.ibbs.info/sliper202003/

 

皆様のご投稿お待ちしています。



教えて達人 1月のまとめと2月のテーマ発表

鬼は〜外。福は〜内。昨日は職場や家庭で節分の豆まきが行われたことでしょう。我が家でも行いました。豆も食べましたが、豆大福でした。

 


さて、1月のまとめはこちら→http://b.ibbs.info/sliper202001/

 

設問

【SLIPERより】
近年の日本は様々なことがグローバル化し、日本に暮らす在留外国人は2017年末で約256万人となりました。その結果、学校に外国籍の子ども達が通ったり、日本国籍であっても保護者が外国人であることも増えてきました。文部科学省の「学校基本調査」によると、日本の学校に在籍する外国人児童生徒数は2018年に93,133人となり、年々増加しています。また、同省より2019年9月に公表された「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(平成30年度)*1」によると、日本語指導が必要な外国籍および日本国籍の児童生徒数は50,759人で、こちらも年々増加しています。そして、2019年の入国管理法の改正による外国人の受入れ拡大により、今後も学校はますますグローバル化していくでしょう。
学校にいろいろな国の子どもたちが通い、他国の文化を学べるのはとても良い機会だと思います。しかし、質問にあるように食事や宗教、医療への考え方などへの合理的配慮も必要な時代になったので、学校としては投稿されたような各児童生徒が持つ文化的背景や宗教などを尊重した対応が必要になります。
そこで、文部科学省は外国人児童生徒の公立学校への円滑な受入れに資することを目的として、2019年3月に「外国人児童生徒の受入れ手引き(改訂版)*2」を作成しました。この手引きには外国人児童生徒の多様性へ対応するために、外国人児童生徒が直面する課題や管理職・担任の役割、教育委員会が行うべき支援、地域との連携などが書かれています。また、学校のある市区町村によっては通訳や翻訳などの支援が受けられることもあります。
いろいろな専門機関と連携をとりながら外国籍の子どもやその保護者を孤立させないようにすると同時に、お互いの国の文化や習慣、風習などを認めあい、どの国の子どもであっても日本での学校生活が楽しいものになるような配慮をしていきましょう。

*1 文部科学省ホームページ「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(平成30年度)」 https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/09/1421569.htm
*2 文部科学省ホームページ「外国人児童生徒の受入れ手引き(改訂版)」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/002/1304668.htm
 


2月のテーマはこちら→http://b.ibbs.info/sliper202002/

 

設問

 

皆様の投稿お待ちしています。



教えて達人12月のまとめと1月のテーマ発表

明けましておめでとうございます。2020年が皆様にとって良い年になりますように。

 

12月の教えて達人http://b.ibbs.info/sliper201912/

設問

【SLIPERより】
身体測定の後に前回の記録と照らし合わせて、体重が減少していないかチェックしているというのは、身体測定の事後措置として大切なことができていますね。
さて、今回はその上で体重が6Kg減少しているのを確認したとのことです。育ち盛りの小学生という時期にこれだけの体重減少があるのに、経過観察だけでは対応が足りないと言えるでしょう。学校保健安全法第14条では、『学校においては、前条の健康診断の結果に基づき、疾病の予防処置を行い、又は治療を指示し、並びに運動及び作業の軽減をする等適切な措置をとらなければならない』とあり、基準として、3 必要な検査、予防接種等を受けるよう指示すること。9 その他発育、健康状態等に応じて適当な保健指導を行うこと、とあります。
具体的な対応の流れとしては、思考→養護教諭ができる対応→校内でできる対応→校外との連携ということになるのではないでしょうか。
ですからこの場合、体重が減少する病気(小児糖尿病、儀薪尿病、バセドウ氏病、甲状腺機能亢進症など)の可能性や、虐待・ネグレクトの可能性はないか(家庭環境・経済状況(就学援助の有無))を想定・確認をします。その上で、成長曲線の活用、定期的な個別の体重測定の実施や、食生活・睡眠・休養等についての個別指導の実施を計画、担任や管理職等関係者と情報共有、さらに、保護者とも連携をとり、最近の児童の様子を聞いてみましょう。児童本人も忘れていたり、意識していなかったりする情報が得られることがあります。加えて学校医に相談、医療機関へ受診のおすすめをすることも必要ですね。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーに繋ぐことが適切な場合もあるでしょう。継続した管理が必要になった場合は個別の取り組みプランを作成し、学校全体で対応内容を共通理解し、組織で対応することが重要1)になります。

1)文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課監修 児童生徒等の健康診断マニュアル 2015
 


1月のテーマはこちら→http://b.ibbs.info/sliper202001/

設問

 

皆様からの投稿をお待ちしています。



教えて達人11月のまとめと12月のテーマ発表

早いもので今年ももう師走ですね・・・。


 

さて、11月の教えて達人のまとめです。http://b.ibbs.info/sliper201911/

 

設問

【SLIPERより】
 自傷行為を発見し、やめさせたいと考えられているのですね。自傷行為研究の権威である「国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター」の松本俊彦先生は「ー傷行為の援助において最も重要なのは、自傷行為をやめさせることではなく、自傷行為の背後にある若者たちの困難な問題を見極め、それを軽減することにある1)」、さらに「△海Δ靴娠臀プロセスを通じて世の中には信頼できる人もいて、つらいときには助けを求めてもいいことを知ってもらうこと1)」と述べています。したがって、養護教諭としてー傷行為自体をやめさせるのではなく、自傷行為の背後にある問題を軽減することおよび援助を求めやすくすることが大切です。
 自傷行為は単に自分の身体を傷つける行為だけでなく、自傷後に傷の手当てをしないことも含めた概念と考えられています1)。また、典型的な自傷行為は一人きりの状況で行われ、周囲の誰にも告白されない傾向があり、「人の気を引くためのアピール的行動」とは異なり、「孤独な対処行動」と理解すべきであるのです1)。自傷行為は自殺とは峻別される行為である一方、自傷行為を繰り返す者の自殺リスクは高く、長い時間をかけて様々な自己破壊的行動を発展させながら最終的に自殺既遂へと至る事例もあると松本1)は述べています。つまり、養護教諭としては、自傷行為は、その子の将来の自殺リスク因子として捉え対応することも必要なのです。
 これらのことから、「何も話さないのでどうすることもできない」と相談者さんは頭を抱えているようですが、まずは担任や部活動顧問等に最近の様子や家庭環境等を聞いてみましょう。中学校3年生ということなので、部活動の引退や高校受験が関係しているかもしれません。要因となる情報を周囲の者から収集してみましょう。それと同時に、本人にも、いつから自傷行為をするようになったのか、自傷行為をしてしまうのはどんな時だったか、きっかけや、そのときの感情を尋ねてみましょう。一度きりの声掛けでは話さないかもしれません。「何か困っていることない?あなたを守りたいので話して欲しい」と気持ちを伝え、心の痛みを自分の言葉で表現できるように言葉掛けしていくことが大切です1)。また、いつでも保健室に来て良いことを伝え、手当てを求めてきた場合は、「自分を大事にしたい気持ちがある」と理解し、「よく来たね」と言葉掛けすることも大切です1)。生徒が自分のことを告白したら、丁寧に何か辛いことがあったのかを聞き、問題を解決したり軽減する援助を考え、辛さを乗り越えるために自傷行為よりも健康的な別の対処法を一緒に考える必要もあると松本1)は述べています。自傷行為は、同じように苦しんでいる若者には驚くほど簡単に伝染するため、自傷創が他の生徒の目に触れない工夫も必要です1)。
 ケースマネジメントのスキルラダーにあるように、学校体制を整え役割分担すること、多職種と連携しケース会議を行うなど、改善に向けて養護教諭がマネジメントすることが大切です。
 自傷行為については、「国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター」ホームページ(https://www.ncnp.go.jp/general/books_12.html)に参考になる文献が掲載されています。まずは、養護教諭自身が、子どもたちを守って行くために自傷行為を行う子どもの心理状態や背景、援助の方法を理解する努力をしていきましょう。

1)松本俊彦 自傷行為の理解と援助 精神経誌114巻8号 2012

 


12月のテーマはこちら→http://b.ibbs.info/sliper201912/

 

設問

 

みなさまの投稿をお待ちしています。

 

 



自傷行為をやめさせたい

教えて達人のコーナーへの投稿は、お済みですか。

 

3年生の女子生徒が、リストカットしていることがわかりました。

 

続きはこちらです。

ぜひ投稿してください!

教えて達人11月

 

 

締め切間近です。(11月30日締め切り)

 

 

JUGEMテーマ:健康

 

 

 

 



教えて達人10月のまとめと11月のテーマ発表

 

教えて達人10月のまとめはこちらです。→http://b.ibbs.info/sliper201910/

 

 

【SLIPERより】
 まず、尿検査の意義ですが、健康診断マニュアル(日本学校保健会)によると、「慢性腎疾患や若年性2型糖尿病の早期発見」とされています。これからは、無症状でありながら、放置されると、将来、透析が必要になるなど重症化する可能性があるからです。さらに、学校保健会のHPでは、透析にかかる医療費は非常に高いため、医療費の削減という日本社会の課題にとっても学校検尿が重要であるとも書かれています。学校検尿で発見される慢性腎疾患は、小学生で1万人に3{emj_ip_}5人、中高生で5人{emj_ip_}10人、と非常に少ないのですが、年間数百万の医療費削減になるというのです。個人レベルの腎疾患の早期発見という意義はもちろんですが、社会的な意義も大きいと言えます。
 この意義を聞いても、相談者さんは「それ知ってる」そう思いましたよね。いくら尿検査に意義があっても、その回収の大変さと天秤にかけると、急にやる気にはなりませんよね。もちろん、他の教員や生徒に意義を伝えることは大切ですが、教員や生徒が意義を知っても急に協力的になることは難しいでしょう。問題は、検査の意義の知識の教育だけではなく、尿採取やその回収業務という行動や、検査業者による回収や結果の通知方法、再検査などのシステムにもあるのだと思います。何が大変なのか、何に困っているのかを、養護教諭・教員・生徒の立場別に書き出し、問題を明確にした上で、こんなことに取り組んでみてはいかがでしょうか?

・近隣の学校などにどんな工夫をしているか、聞いてみる
・養護教諭同士で話し合い、改善のアイデアを出し合う
・検尿を出さない生徒に、出さない理由、どうしたら出せるのかを聞き、対策を練る
・検尿回収の回数を増やす、学校で検体が取れるようにするなどの工夫ができないか、検査業者に相談する
(学校で採取するにあたっては、学校医に採尿の方法について助言を得る。排尿した後、コップ一杯の水を飲んで、椅子などに座って2時間程度安静を保ったうえで採尿するなど。)
・早く回収できたクラスの担任に、検診などで時間を選択できる権利を与えるなど、何らかのインセンティブを与える
(いじめやハラスメントにつながらないような配慮が必要)

 問題を解決するには、創造力が必要です。健康診断をはじめ、養護教諭の仕事には、多人数の行動のコントロールが必要な複雑な業務が含まれます。だからと言って、「仕方ない…」と流してしまわず、改善の方法を考える視点を持ち続けなければ、ますます多忙になり余裕を失い、視野が狭くなり問題解決の力が落ちるという負のスパイラルに陥ってしまいます。大変な時は人に頼り、助けを求めることも必要です。まずは、頼れる養護教諭に愚痴をこぼしてみてもいいかもしれません。そして、少し元気が出たら、何が問題だったのか、整理してみましょう。創造的に問題解決をする思考は、健康診断以外にもあなたの養護教諭としてのスキルアップにつながります。固定概念にこだわらない、柔軟な思考を持つことは、学校に1人しかいない養護教諭にとっての強みにもなるでしょう。

日本学校保健会「児童生徒等の健康診断マニュアル」平成27年度改訂. P54-
https://www.gakkohoken.jp/book/ebook/ebook_H270030/index_h5.html#54
日本学校保健会:特集「養護教諭のお仕事」第22回「学校での心臓検診・腎臓検診」
https://www.gakkohoken.jp/special/archives/194#b-02-01

 


11月のテーマはこちら→http://b.ibbs.info/sliper201911/

設問

投稿お待ちしています!!



教えて達人9月のまとめと10月のテーマ発表

この度の台風19号の被害に遭われた皆様方におかれましては、大変なご苦労をされていることと思います。心よりお見舞い申し上げます。

 


 

教えて達人9月のまとめです。 http://b.ibbs.info/sliper201909/ 

「色覚検査を全校生徒に実施していいの?」

 

【SLIPERより】
色覚検査は平成14年度まで学校健診の必須項目でしたが、一斉検査の方法がプライバシーの配慮が欠けていたり、色覚異常を指摘されても有効な指導や配慮が実施されていなかったりなどの理由1)で廃止されました。廃止後、検査がなくなったことで色覚異常を知らずに過ごし、学生が就職時に初めて気づき、困惑するケースなどが明らかになり、再び平成28年度から希望者に対して実施され、色覚検査を受けることの重要性と学校での適切な指導や配慮が求められるようになりました2)。したがって、検査を実施することは問題ないのですが、管理職に報告・相談の上、実施方法を改善する必要があるでしょう。検査をする教員への教育も大切です。生徒に嫌な思いや恥ずかしい思いをさせてはいけません。他の生徒に見えない、声が聞こえないようにプライバシーを確保する必要があります。正しい方法は、児童生徒等の健康診断マニュアル3)を参考にしましょう。
 実施する上で、必ず生徒の保護者あてに文書を配布して希望を取る4)ことです。保護者に同意を得ることが必要です。学校医が実施している学校もあります。一度、眼科の校医さんに相談しましょう。学校での検査はあくまでもスクリーニングです。異常が疑われた生徒は校医が診断する。または、校医から色覚の専門病院を紹介してもらう等の次に繋げるアドバイスをもらいましょう。
 次に、進学就職時に色覚が問われることは無くなったとはいえ、ごく一部の職業では制限がある5)ので、自分の色覚特性を知らずに希望の進路を目指し頑張ってきた生徒がショックを受け、その事実を受け止められなくて混乱をきたすことがないように、進路決定をする前に実施する必要があります。進路部等と実施時期を相談しましょう。
そして、検査していた実習教諭のみならず、全教職員が「色覚特性のある生徒に配慮できる」ことを目指してみてはいかがでしょうか。色覚検査の目的と色覚検査が任意となった経緯や生徒の立場になってみる(自分だけ色の見え方が他の人たちと違っていたら)こと、色の違いで授業をしない等の「カラーユニバーサルデザイン」の職員研修の企画・実施もご検討ください。啓発教材6・7)もあります。この機会を教職員の意識改革のチャンスに変えましょう。

1)なぜ?色覚検査廃止 家庭教育新聞社 https://www.kknews.co.jp/kenko/020427_a.html
2) 学校保健安全法施行規則の一部改正等について(通知) http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1347724.htm
3)公益財団法人 日本学校保健会 児童生徒等の健康診断アニュアル(平成27年度改訂版) 57頁
4)公益社団法人 日本学校保健会 眼 テーマ別関連ページ 色覚検査申込書の例https://www.gakkohoken.jp/themes/archives/104
5)眼科スタッフが知っておきたいトピックス色覚異常と就職眼科ケア2015 vol.17 no.6(559)
 https://www.medica.co.jp/up/cms/news/6008_2_20150717143829.pdf
6)公益社団法人 日本学校保健会 眼 テーマ別関連ページ 色覚啓発資料「学校における色覚に関する資料」
https://www.gakkohoken.jp/themes/archives/104
7)公益社団法人 日本眼科医会 色覚啓発教材 「学校におけるバリアフリー」 
https://www.gankaikai.or.jp/colorvision/post_10.html

 


続いて10月のテーマ発表です。 http://b.ibbs.info/sliper201910/

「尿検査の回収が大変すぎる」

 

 

皆様からの投稿をお待ちしています。 投稿はこちらからhttp://b.ibbs.info/sliper201910/



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